#029.KIM HYOSUB_02

 

2006年6月

 

熊本の大学院の国際学会発表に同行し、再び韓国ソウルへ。

 

 

騒音の研究をしていた当時でした。

 

 

 

 

さて、個人的には学会も楽しみでしたが、やはり彼と会うのも私には大きな楽しみ。

 

数か月前に出会ったヒョソプ氏と、再び会うことにしました。

 

場所は、韓国ソウルの南部、芸能人が多く住む街

 

 

狎鴎亭 (アックジョン)

 

 

ヒョソプ氏が案内してくれたのは、1軒のカフェ。

 

もう現在は無くなっており、お店の名前も覚えていません。

 

 

帽子をかぶっているのが、ヒョソプ氏。

 

前回、初めて会った時は、緊張して、そして言葉も分からず、ただコーヒーに対する熱意だけを無理やり話していたように思います。

言葉を勉強し、少しでも彼を話ができるよう、そしてこの日もまた、熱く熱く、私たち2人はコーヒーに対する話をしていました。

 

 

コーヒーというドリンクに対する熱意。

 

カフェ文化として当時はまだ発展中だった韓国に対する想い。

 

目の前にいるお客さんに淹れる、1杯のエスプレッソの大事さやそれを楽しむこと。ヒョソプ氏とはたくさんの思いに対する共通点が出てきました。

 

当時、まだまだ韓国のカフェは伸び悩んでいました。

 

理由は色々とあるようですが、あのスターバックスがこの国に根付くまで数年かかったと聞いています。

 

やはりコーヒーをお店で飲むという行為は、少し優雅で、そして少し街が人が裕福にならないと、1杯にあれだけのお金は払わないんだと思います。

 

だからずっと、小さな紙コップで、インスタントコーヒーが主流だったように思います。

 

韓国ソウルは、日本の東京のような位置です。

 

新しい店が出来ては無くなり、無くなっては出来ています。

 

 

美味しいコーヒーを、いつもこの国に。そうしてヒョソプ氏は底上げをしてきたんだと感じました。

 

自国の料理が豊富な国だからこそ、カフェという位置が根付くのに、時間と文化が必要だったんだと思います。

 

 

 

この時から、私は、この国に美味しい日本のコーヒー文化を持ってきたいと思うようになりました。

 

本当に微力ながら、微力ながらでも、何かしたい

 

そう思ったのも、ヒョソプ氏と出会ったことがきっかけだったんだと、今でも思います。