2018年、平成最後の年末に素敵な出会いがありました。
福岡県と熊本県の県境、山鹿市にある林業経営をされている会社。
株式会社ゆうき
私たちが住む北九州市から車で約2時間
山に囲まれた空気が透き通った、とてもきれいな環境の街
突然の訪問に快く対応いただいたのは、社長の野中さんと田中さん。
私よりも若くてエネルギーあふれる素敵なお二方でした!
工房にお邪魔すると、屋内に広がる木の香りが。
どこか懐かしい香りと、今では見なくなった木の「おがくず」
加工された木を触ると、その質感と、色に驚きました。
その杉は、とてもきれいで、色つやがあり、香りが違う。
そうですね、例えれば、サバやカツオのような色ツヤ。
ゆうきさんでは、200年にわたり、代々引き継がれてきた約50ヘクタールの山を所有しており、現社長の野中さんで5代目。ゆうきの森ツアーと題して、地域の方々はもちろんたくさんの県外の方々とも交流を図っている素敵な会社さんです。
長い年月を経て木を育て、収穫をし、加工をし、そして乾燥させて世に送り出します。
こちらの山で育てているのは、「あや杉」という油分が多く強度がある杉の女王と呼ばれる品種の杉。
100年を超える杉が、あちこちにありました。
空気がキレイで、心地よくて、何時間いても飽きない、そんな場所でした。
中でも目を引いたのは、2本キレイに並んだ大きな杉。
野中さんたちは、これを夫婦杉と呼んでいるそう。
夫婦のように並んで育ってきたこの木は、お互いのことを気遣うように、枝葉が相手をよけるように育っていました。
キレイですよね・・・。本当に素敵です。
私たち材木屋は、こうした林業の方と直接お会いする機会は少なく、木は、林業の方から製材所へ、そして市場に入り、それを買っています。
こうした山から実際に木がとれている有難さ、貴重さ、そして偉大さを実感できた訪問でした。
コーヒーは、農園があり、農家の方がいて、焙煎士がいて、バリスタがいて、コーヒーとして人のもとに届きます。
木もそう。
山があって、林業の方がいて、製材や材木店がいて、大工がいて、人のもとに届きます。
私たちもがんばらないと。
そう思うくらい、素敵な出会いでした。
またお邪魔しようと思います。ありがとうございました。