Coffea & Barista は、住まいの間取りにカフェステーションを設けようというブランド。
現代、和室とよばれる定義の部屋は間取り上、存在しても昔のような和室ではないことが多々あります。
床柱とよばれる壁と壁からみえてくる化粧の柱。長押と呼ばれる天井付近につけられた木材。ここによく遺影などを飾っていたりします。仏間や床の間、板の間、障子のある和室。そして和室の代名詞でもある畳。
新築をされる多くの方は、もちろん和室という部屋を間取りに取り入れることも多いのですが、新居を建てる上での和室の仕上げが変わってきています。
洋室に、畳を敷いただけのもの。
窓には和紙風のブラインド。
畳もフチのない琉球畳や手入れに良い特殊な畳の採用などなど。
それでもやっぱり畳がいい!という方が多いのも事実です。そこで、どのような雰囲気の現代和室が良いのか、などこれも図面作成の打ち合わせ時にヒアリングさせていただきます。
今回のCoffea & Barista House では、この和室というものを、LDKと一体型のものにしつつ、そこだけ異空間としてしつらえました。
LDKつながりの和室。
そこだけちょっとした異空間にするために、段差をあえてつけました。
そう、「小上がり」です。
小上がりとは、小料理屋などでテーブル席などとは別に設けた、畳敷きの客室をいいます。まさにこれもひとつのおうちカフェ。
段差はもちろんですが、枠との兼ね合いや床が上がるということで天井の高さとの兼ね合いなど、色々と計算してつくることが大事です。
和室で飲む珈琲も、いいものですね。
私なら、和菓子と一緒に、萩焼などの器で珈琲をいただきます。
さて、1階のコーヒーステーション、カフェキッチンも枠が出来てきました。
縁側カフェの名前を代表する、玄関からすぐのカフェスペースです。
土間ですので、靴のまま、コーヒーを味わえます。
カウンターには、前回紹介したイチョウの一枚木。やはり少し黄色が浮かびますが、一枚木ならではの美しさがありますね。
こうした一枚木は、材料自体は当社材木店、比較的いい金額で入ることが多いのですが、加工費がとてもかかります。それだけ大変な作業なのでしょうね。
コーヒーは、誰とどこで楽しむか。
そんな場所を、家の中でちょっとした工夫でアレンジできます。
それがカフェキッチンなのか、お庭なのか、そして思い出と一緒に楽しめる場所なのか、大きな定義をもとに、みなさんと一緒に家づくりを考えていきます。